同一人種でも性格が50種類ある日本という国

新卒の社会人が本格的に活動する頃になると、メディアは挙って【今年の新社会人は○○型】と称して、その近辺で起きた出来事や現象を例えて性格や行動及び対処方法などを紹介する。

一見すると面白い記事なのだけれど、違う角度から捉えたら“基本的な性格が異なる社会人”を毎年産み出していることになる。

これを踏まえれば、第二次世界大戦に敗れ壊滅的な被害を受けた日本が復興し本格的に経済活動を軌道に乗せて走り出したのが昭和30年代だとすれば、彼此半世紀、即ち50種類の性格を持つ社会人がいることになる。

勿論、全部が全部そうだとは限らないが、それでも国を動かした結果が出ている訳で、事実上は50種類の人間が背後に存在していると捉えられるだろう。

然し乍ら、これだけの種類があれば国を纏めようとしても到底無理だろう。絶対に変えてはならない根幹の思想や教育が施されていれば話は別だけれど、常に流動的で新しいものによって社会が動くという仕組みでは幹がないから肝心要のところで踏ん張れない。

いっそのこと、もう一度砕け散ってゼロから遣り直した方が良いだろう。恥ずかしい話だけれど、ここまで統制が取れなくなってしまったら壊れない限り気が付かない。